時代がどう変わろうとも、人間の本質は変わらないのです。
誰しも人間は人生で善きことを追求し、
後世に何か価値あるものを残すことによって、「永続性」を達成したいのです。
「仕事に打ち込んで、世の中の役に立つことができました。私は幸せです」
と言えるような満ち足りた人生を送ることを、誰もが望んでいるのです。
実際にはできないことを、できるようなふりをしてはいけません。
まずできないことを認めて、そこからスタートするのです。
長期の目標を立てる時、
私はわざと自分の能力を超えたところに設定します。
言い換えると、
現在の自分の力では達成不可能と思える目標を選択するのです。
誰でも、現在自分が持っている能力を考えて、
今、何ができて何ができないかという判断はできます。
しかし、新しいことを成し遂げようとする時、それだけでは不充分なのです。
現時点ではとうてい実現不可能だと思えるようなことを、
何とか成し遂げようとする努力からのみ、
驚くような成果が生み出されるのです。
予期しなかった多くの難問、難題が出てくることでしょう。
それを成功させるためには、
自分自身を信じ、強烈な願望を抱いて
目標を追い続けなければならないのです。
そうすれば、
夢を実現させることができると、私は信じています。
勝算を問われた時、答えに窮するかもしれませんが、
それはどうでも良いことです。
創造の世界を司るのは、統計数字ではなく、
それを創り出す人間の情熱と意志なのです。
日本の明治維新でも、またどんな革命でもそうですが、
情熱だけが新しい時代を開くことができるのです。
これが正しい道だと固く信じているのであれば、
その道がどんなに険しかろうと、どんな悪天候に遭遇しようと、
その道をまっすぐ頂上まで登るべきです。
安易な道はたいていの場合、ゴールへ導いてくれないのです。
私は、新しい事業を始める時に、疑問や不安を抱いたことは
一度もありません。
だからといって、
いつも順調な航海を期待している訳ではありません。
実際のところ、
一歩進むごとに壁に当たることを予想しています。
しかし私は一抹の不安も抱きません。
それは、事業が成功することも、成功へ至るプロセスも、
明確に見えていなければ、決してその事業に着手しないからです。
行く手にどんな障害が待ち受けていて、どのような道を通れば、
その障害を避けてゴールにたどり着けるかということが、
すべて心の中に思い描けているということこそ、成功の条件なのです。
初めて行う仕事であっても、いざ着手する時には、
あたかも以前に経験した気がするほど、熟知した状態でなければなりません。
そのためには、寝ても覚めても、常にテーマに意識を集中し、
考え続ける必要があります。
疑問が一点も残らないほど、起こり得るあらゆる細目を考え抜くのです。
クリアな映像になるまで頭の中で、繰り返し繰り返し
シミュレーションを行うのです。
私は、これを自分の考えているテーマが、
カラー映像で見えるようになるまで続けます。